断捨離というと、服やモノを捨てる話だと思いますよね。
私も、そう思っていました。
部屋は、さっぱりと片付いたし、服は、同世代に比べてかなり少ない。一瞬、「スッキリした」ように見えました。
なのに——なぜか、頭はモヤモヤしたまま。
ある日、ハッと気づいたのです。
ごちゃごちゃしているのは、部屋じゃなくて、私の頭の中だ、と。
部屋はスッキリ。でも、頭はスッキリしない
私は、自分が変化するタイミングで、なぜか決まって断捨離を始めます。昔、失恋して髪をバッサリ切るときの、あの「新しい一歩を踏み出した自分」になりたい感覚に、よく似ているのかな。
ソファー、ベッド、ほとんど乗らなかった自転車、歴代の登山靴、使わない大皿……大きいものから順に手放しました。
部屋は、確かにスッキリしました。
でも、頭は軽くならない。むしろ、モヤモヤが残る。
そこで気づいたのが、「片付けるべきは、物じゃなくて、思考のほうだった」ということ
人は「判断」に、思っている以上に疲れている
調べてみると、人は自分が思っている以上に、「判断」にエネルギーを使っているそうです。
何を着るか。何を食べるか。何を買うか。お金をどう動かすか。
小さな決断の積み重ねが、知らないうちに脳を疲れさせている。
だから私は、モノではなく「判断」を減らすことにしました。これが、私の言う脳内の断捨離です。
私がやってみた、脳内の断捨離
服を「選ばない」仕組みにする
服を減らす、というより、選ばなくていい仕組みを作りました。
ハンガーラックには、ボトムが数本、トップスが数着。コート類は2種類を交互に。靴下にいたっては、全部同じ種類です(笑)。洗濯のたびに、相方の靴下を探すのが面倒くさいので。
朝、頭を使わない。たったそれだけで、一日のスタートが少し軽くなったように感じます。
ちなみに、私の趣味が、おしゃれではないからできることかもしれないです。
情報は、夜に詰め込まない
私は本当は、いろんなことを知りたいし、集めたいタイプ。
でも、全部追いかけていたら、脳は一生休めません。きりがない。
そこで、夜に情報を詰め込むのをやめました。代わりに、朝の早い時間や、通勤時間を情報収集の時間にすることにしました。
寝る前の頭を、できるだけ静かにしておく。それだけで、眠りも翌朝も変わると信じたい。
ローンを、一度に全部返した
これは、かなり思い切った行動でした。
スマホの本体代、治療のためのローン、車のローン。残っていたものを、一括で返済したのです。
正直、ボーナスは多くありません。それでも出ると嬉しくて、つい財布の紐がゆるむ。でも車のボーナス払い設定があると、貯金は思いのほか残らない。あの「喜びのあとに来る、なんとも言えないがっかり感」に、私はぐったりさせられていました。
返済すると、一時的に、現金は減りました。
でも、毎月「足したり引いたり」をしなくてよくなっただけで、頭がふっと軽くなったのです。頭の回転が思うようにいかないアラフィフ世代にこそ、これは本当におすすめしたい。
いちばん大きな断捨離は、グループからの「退会」だった
ここからが、最近いちばん大きかった脳内の断捨離です。
私はしばらく、ある副業に挑戦していました。
自分の手で稼ぐお金は、たった数千円でも、給料とは違う特別な価値がありました。学びもあったし、様々な人の考え方、人生観、そのようなものを見ることができました。挑戦して、本当によかったと思っています。
でも、その経験があったからこそ、気がついたのです。
「私のやりたいこと、やっぱり、これじゃない」
ずっと「新しい自分にならなきゃ」と思っていました。でも、その気負いそのものが、いちばん大きな脳内のノイズだったのかもしれません。
そして、そのコミュニティーのグループから退会しました。
それを手放したとき、ちらっと見えてきた答えがあります。
本当に届けたいのは、これから無理して作る”新しい自分”じゃなくて、今まで積み重ねてきた私自身の経験なんじゃないか、と。
ついでに、長く持っていたゴールドカードも解約しました。ラウンジも、マイルも、ステータスも——よく考えたら、ちょっとした見栄だったのかもしれません。今の私に合うカードを2枚だけ残す。それで充分でした。
正直に言うと、ここ数週間は、自分と向き合う苦しい時間でもありました。でも今は、「あの時間は必要だった」といつか思えることを信じています。
だめだったら、また休めばいい。それくらいの気持ちで。
50代こそ、脳内の断捨離
私は、必要なものだけを持って、シンプルに、自分らしく暮らしたい。
そのためにまず手放すべきは、物よりも、頭の中のごちゃごちゃでした。
迷いすぎないこと。考えすぎないこと。判断を減らすこと。そして、「こうあるべき」という気負いを、そっと下ろすこと。
もし、最近なんだかずっと疲れているなら。
クローゼットの前に立つ前に、ぜひ一度、脳内の断捨離を試してみてください。
一緒に悩みの大きアラフィフ世代を乗り切りましょう。
